【漫画ヒロインに恋をして。】#4「洋子」

皆さんこんにちは。

最近、講釈師の神田伯山の講談にハマっていますさしみです。

最初は「中村仲蔵」や「東玉と伯圓」という単発ネタを中心に聞いていたのですが、現在は全19席からなる連続物の「畦倉重四郎」を、今この記事を書きながら聞いております。ちょっとした出来事から身を崩した重四郎がシリアルキラーへと変貌していく様はとても迫力がありますので、興味のある方は聞いてみてはいかがでしょうか。

さて前回、前々回と疑似科学に関する書籍を紹介してきましたので、少し空気を換えまして、さしみが好きな漫画ヒロインを紹介させていただこうと思います。

前回は座敷女から「サチコ」の魅力について紹介させていただきました。そして、今回は手塚治虫「ブラックジャック(以下BJ)」より、「洋子」を紹介させていただきます。

初版だと「恐怖コミック」というジャンルに分類されてる

実は「ようこ」という名前のヒロインはBJに2人登場するのですが、今回は少年チャンピオンコミック8巻「ネコと庄造と」に登場した猫です笑。まずはあらすじを紹介していきましょう。

もう一人の「ようこ」こと「ヨーコ」。
「ネコと庄造と」あらすじ

崖の上に建っていた家に住んでいる庄造とその家族。ある大雪の晩、雪の重さでがけ崩れが起き、家族もろとも事故に巻き込まれしまった。庄造は頭を強く打つ程度のケガですんだものの、妻と二人の子供を失う結果となった。

途方に暮れていた庄造の元に野良猫が家の軒下に住み着いた。庄造は事故によって脳底に出来た脳血種が原因で、その猫を死んだ家族と強い思い込み、猫と暮らすようになったのだ。

猫耳!

猫も庄造の愛情を感じてか、庄造の代わりに買い物へ出かけたりと、とても仲の良い家族として暮らしていた。

そんな幸せなひと時を過ごしていた庄造と猫の洋子だったが、息子のマモル(猫)が鉛筆を飲み込んでしまい、庄造は慌ててBJへ往診の依頼をかけた。

往診したBJは患者が猫という事に驚き、近所の町医者に一部始終を聞く。すると息子の手術とするとだまして、庄造の血種を取り除いたのだ。

術後、正気に戻った庄造は妻子の死を知り途方に暮れていると、心配した洋子達が庄造に近寄ってくる。しかし、庄造はすっかり洋子の事を忘れて病室から追い出してしまった。

途方にくれる庄造

庄造は退院後、悲しい思い出がある土地を離れることにしたのだが、庄造の後を健気に付いてくる洋子達。そんな洋子達を見て、忘れていたはずの庄造が「おいで洋子」と声をかけたのだ。

手塚治虫がケモナー気質だというのは皆さんもご存じでしょう。その中でもW3のボッコ隊長が嫌いな人は居ないと思いますが、私は「洋子」を強く推したいです。

ボッコ隊長は可愛さとエロさの塩梅が素晴らしい

ぽっかり空いた心の隙間を埋めるために猫と暮らすことになった庄造ですが、その庄造の愛情を受けて健気に答える洋子の姿がどんな漫画ヒロインよりも愛おしく感じます。

テレビを見ながら身を寄せる庄造と洋子の姿は(庄造の頭の中で)お互いに愛しあい信頼しあった、まさに理想的な夫婦と言えましょう。

これはもう純愛ですよ

術後、庄造を心配して病室の扉をひっかく洋子、庄造を目にして飛びつく洋子だが、それを払いのける庄造…。外から庄造を眺める洋子の表情は読者(さしみ)をぐっと引き込ませるのです!

健気な表情がまたいいよね

そして最後の感動のシーンである「おいで洋子」と庄造が声をかけた時の表情がなんともたまらない。健気さに心を打たれてしまいますね。

数多いBJ作品でも屈指の名シーンでもある

以上、短いですが今回はここまでです。

このシリーズも都市伝説妖怪のサチコからとうとう猫になってしまいました。果たして次回はどんなヒロインが登場するのか。

それでは次回をお楽しみお待ちいただければと思います。

店主さしみ。

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