【フィジカルの魅力】その3「カセットテープ」2/2(完)

皆さんこんにちは店主さしみです。

電子書籍や音楽配信、映画配信が市民権を得た今日。

あえて物質主義を礼賛するシリーズ「フィジカルの魅力」の第3回目は前回に引き続き「カセットテープ」の魅力についてお話させていただきます。

前回はカセットテープの「録音」について不便さの魅力という観点からお話しましたが、今回は「カセットテープを取り巻く環境の変化」について触れていきましょう。

①カセットテープの現状

現在、カセットテープを製造・販売しているメーカは私が把握している範囲でMaxellとナガオカ、あとは韓国メーカーとなっています。あれだけ多くのメーカが製造していた80~90年から30年ほどでここまで市場が縮小している事に驚きますよね。いや、人によっては「まだMaxellとナガオカは売ってるの!?」という人もいるかもしれません笑。

かつて全盛を極めたカセットテープも90年代に入るとMDが登場して徐々に売り上げが低くくなっていきます。MDの特徴と言えば光ディスクの採用によって小型かつ高音質(カセットテープに比べれば)で頭出しやシャッフル再生が可能な点、曲名やアーティスト名を入力できる機能、そしてMD後期に出たロングプレイモード(MDLP)登場やPCと接続可能なNet MDの登場でしょう。MDについてはまた別の機会にお話しします。

いつしかそのMDもSDカードやHDDなどを搭載したmp3プレイヤーへ置き換わりカセットテープは押し入れの奥の奥へ押し込まれ行き令和の現在、小中学生は「カセットテープ」の存在を知らないらしいとの事です。

しかし現在、静かなカセットテープブームが起きているのです。

②新譜メディアとしてのカセットテープ

近年、新譜として発表される音楽の中にはCDではなくカセットテープで販売するアーティストが少しずつ増えてきているのです。渋谷のレコード専門店「HMV record 」や中目黒のカセットテープ専門店「Waltz」ではカセットテープで発表される新譜を取り扱っていたりします。

特に中目黒の「Waltz」さんはカセットテープ専門店と謳っている事もあり、新譜のみならず中古のカセットテープも幅広く取り扱っていますし、プレイヤーも販売していますので興味のある方は是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

③カセットテープの魅力を存分に味わえる「SHIBUYA BASE」

渋谷の東急ハンズ地下一階に店を構える「SHIBUYA BASE」さん。こちらは「カセットテープ」としての魅力を伝える遊び心あふれるお店です。

それはジャンク品のカセットテープを格安で販売しているのですが、なんとインデックスカードの書き込みをそのまま残しているのです。前の持ち主がどんな気持ちでミックステープを作ったのか、どんなシチュエーションで聞いたのかと妄想…もとい想いを馳せることが出来ます笑。中身は残念ながら消去されていますが、インデックスカードを見るだけでもご飯何杯もいけそうな感じしますね。

④カセットプレイヤー(デッキ)とラジカセ

カセットテープがあっても再生できる機械が無ければ宝の持ち腐れです。もちろん最近はカセットプレイヤーも新商品として発売されています。TEACからはダブルカセットデッキ「W-1200」が2018年に発売されていますし、そしてあのSANSUIがSANYOのアレに似たラジカセを販売していたりもしているのです。さらにコンパクトプレイヤーも様々なメーカがお手頃な価格で売っていたりと、興味がある人は明日からカセットテープライフを楽しめるのです!

また、ウォークマン40周年記念モデルとして、最新のウォークマンに初代カセットテープウォークマンを模したカバーを付け、曲を再生するとカセットテープが動くスクリーンセイバーが流れるものを販売され、話題になりました。

という事でこれから先カセットテープは音楽界隈でのマジョリティになることは決してないでしょうが、これからもニッチなメディアとして細々と長く生き続けていくでしょう。押し入れにあるカセットテープと一緒に新しいミックステープを作ってみてはいかがでしょうか。

それではまた次回。

店主さしみ

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