【フィジカルの魅力】 その1「レコード」

みなさんこんにちは。

店主のさしみです。

突然ですが皆さんは音楽を聴くとき、どういった方法で聞いていますか?

ここ数年、サブスクリプション形式の音楽配信サービスが人気を集めていますね。私もYoutube Musicを愛用しています。気になった曲を検索して気軽に聞けますし、CD屋さんまで足を運ばなくて済むのはとても楽です。

しかし、最近は若い人の間でレコードブームが来ているそうで、アメリカでは昨年のCD売り上げをレコードの売り上げが超えたというニュースが話題になっていました。

「ミニマリスト」や「断捨離」という言葉も話題になり、スマートフォンがあればパソコンも時計も音楽プレーヤーもゲーム機もカメラも本も必要ないという「モノを持たない」時代になってきている中で、どうして場所を取って不便なレコードがブームになっているのか。

それは「コレクションとしての魅力」「不便さとしての魅力」ではないでしょうか。

◆「コレクションとしての魅力」

レコードは12インチのLPであれば直径30cm。それに対してCDは直径12cmと面積としては4倍以上大きさが違います。当然ジャケットも大きくなるのでCDと比べると存在感が違います。壁に飾ればお洒落なインテリアに大変身です!

私は先にCDを買っててもレコードが発売されると聞くと買ってしまうという癖があり、現時点でいくつもダブっているCDとレコードが家に鎮座しています…

◆「不便さの魅力」

2つ目は「不便さの魅力」です。音楽配信サービスは画面をタップすればすぐに聞きたい音楽が聴けます。CDはケースから取り出してプレイヤーに入れれば聞けますが、レコードはジャケットから出したら盤面のホコリを取ったり、回転数を変えたり、(自動再生機能がなければ)針を盤に落とす必要があります。

途中、他の曲を聞こうにも聞きたい曲の場所を狙って針を落としたりしなければなりません。そしてA面が終わればB面へひっくり返さなければならなりません。

レコード全盛期を過ごした人にとっては、それを煩雑として一蹴するかも知れませんが、むしろその行為が「音楽を聴く儀式」として若者には新鮮に映ったと思います。

そして簡単に曲を飛ばせないというのも重要なファクターで、CDやスマフォだと簡単にシャッフル再生が出来てしまいますが、これはアーティストがアルバムを作る際に考えた曲順を無視してしまうことになります。

気軽だからこそながらになりがちですが、不便だからこそ、その手間をかけることで聞く姿勢が出来る。

目と耳で楽しむ。これがレコードの魅力ではないでしょうか。

今後はCDはどんどん廃れていき主流は配信、コレクターアイテムとしてのレコードとして棲み分けが完全に出来るでしょう。

そして更なるニッチなフィジカルメディアとして「カセットテープ」がありますが、それはまた今度お話しします。

では、また次回。

店主さしみ

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